【監査法人 vs 一般事業会社】USCPAを合格後の転職

キャリア

USCPAを取ったし、キャリアアップのために転職したい!

めちゃめちゃ苦労して(そうでない人も?)取得したUSCPAの資格。

これをどのように次のキャリアに活かそう?
どんな道があるんだろう。。。

・一般事業会社への転職
・監査法人、コンサルティングファームへの転職
・同じ会社でキャリアアップ

などなど、試験合格後は、いろいろな可能性がひらけてくると思います。
そして、すでに転職をしたい企業、業界が決まっている人もいれば、そうでない人も。

本日は、その中で実際に私自身、経験のある監査法人への転職と、
一般事業会社への転職について考えられるメリット、デメリットについてお伝えできればと思います。
私一個人の意見なので、参考までにお読みください。

監査法人への転職

監査部部門

メリット
①ある程度の年齢までは、会計系の職務経験がなくてもOK

監査経験なくしての転職で、多くの場合は、社会人1年生と同じような感じで採用される、というのを何度が耳にしたことがあります。もちろん、社会人で働いていたバックグラウンドがあれば、企業側からの期待値として、基本的なビジネスマナー的なことは期待されているかもしれません。
なので、今まで、全く会計系のキャリアがなくても、採用されやすい傾向にはあると思います。特に、USCPAの場合、英語という部分が日本の会計士の方と比べて優位な方が多いので、英語を使用する監査の現場で重宝されることもあるようです。

ただ、あまり年齢のことは言いたくないのですが、一応募集の目安として、何歳くらいまでっていうのが記載されている会社もあります。また、特に求人のところには記載がなくても、会社の見学会などに年齢制限が設けられていて、なんとなく、このくらいの年齢までの人を探しているのかな?と感じさせる会社も。でも、求人票に年齢制限の記載がなかったら(あっても目安)、応募することはできるので、監査の仕事がしたいという方は、挑戦してみるのがいいのではないかと、私は思います!

②いろいろな会社に携われる
これは、監査部門に限ったことではないのですが、いろいろな会社に携わることができるといった点は、監査法人やコンサルティングファームの大きな魅力の1つだとも言えます。
また、大きな監査法人になればなるほど、自分が知っている会社の監査に入っていることがあるので、その会社について深くしれたり、現場への往査があれば、その会社内にも入ることができます。
もちろん会社の経理部門の方(CFO,部長レベル含め)と直接お話ができるといったことも魅力の一つかと思います。

③会計士仲間が増える
監査法人に入社すると、当たり前かもしれませんが、周りはほぼみんな会計士です。(会社によっては、一部、会計士資格取得を目指し、勉強しながら勤務している人もいます。)
もし、実際に予備校などに通っていたら、そこで会計士仲間がいる方もいるかもしれませんが、オンラインなどで授業を受けている場合などは、なかなか他の(しかもいろいろなレベルの)会計士と出会うきっかけは、少ないのかな?とも思ったりします。でも、監査法人内となると、逆に会計士でない人を見つける方が難しいと言えるでしょう。

デメリット
①前職の経験が(監査の経験がある場合以外)考慮されない
会計の職務経験がなくても採用される可能性があるという反面、入社後は、誰もが1年生と同じ扱いになる。ということが挙げられます。そういった事情を踏まえた上で、それでも、この世界に入りたい!という気持ちで臨んだ方が良いかと思います。

②給与が低くなる可能性がある
前職の経験が考慮されないため、前職で別の経験がある方ほど、給与が低くなると現象が起こり得るかと思います。
「監査」がやりたいことだから!と割り切っていけるのならいいと思います。

③年齢層が若め
監査法人の場合、会計士試験の合格者を同じタイミングで採用することがあるため、周りはとても若い印象です。後述しますが、同じ監査法人内でも、アドバイザリー部門だと、こちらは変化してきます。

アドバイザリー・コンサルティング部門

メリット
①前職の経験が考慮される
同じ監査法人内ではありますが、監査部門とは対照的に、アドバイザリー部門では、前職の経験が考慮されることが多々あります。
経理経験はもちろんのこと、その他の経験も含め、です。
なので、給料も監査への転職よりは下がりにくい傾向にあると言えるでしょう。

②会計系の経験がなくてもOK
前述したように、転職に必要な条件として、経理などの会計系の職務経験が全てではありません。私の同期にも、元々は営業をしていて、会計系の仕事につくのはこれが初めて、といった方もいました。
むしろ、私が思うに、このアドバイザリーという仕事はクライアントと多くコミュニケーションをとり合っていくため、営業の経験がある方にすごく向いているのではないかな、と感じます。

③様々なプロジェクトがある
「アドバイザリー業務」と一言にいっても、本当にたくさんの種類のプロジェクトがあります。IFRSやUSGAAPなどの会計基準の移行のプロジェクトだったり、日本の会計基準内でアップデートが起こった際の支援だったり、合併に関するプロジェクトもあれば、クライアント先へ出向して経理サポートや、決算支援をするような業務もあります。中には、海外でのプロジェクトもあり、もちろん、クライアントによって業界も様々なため、本当に色んなことができる可能性があることが大きな魅力の一つと言えると思います。

④会計士仲間が増える
これは、監査部門のところでも記述しましたが、周りを見渡すと会計士だらけです。そして、このアドバイザリー部門、監査に比べるとUSCPAやその他の国の会計士を保有している人も多く在籍しています。なので、USCPAという括りでみると、こちらの部門の方が多い印象でした。中途採用で、他の会計事務所から移ってきている場合以外は、USCPAを取得して転職してくる人も多いので、私も、同期は全員USCPAホルダーでした。

デメリット
①やりたいプロジェクトを必ずしもできるとは限らない
上記にあげた、様々なプロジェクト。そして、USCPAとしては英語を使って仕事をできるプロジェクト。これもやってみたい、あれもやってみたい!と夢が膨らみませんか?私もそうでした。この会社に入ったら、グローバルな世界で本当に色々できて面白そう!

このようなプロジェクトが存在していることは事実だし、
そのようなプロジェクトが実際にできる可能性はあります。

ただ、その時に会社が持っているプロジェクトの割合だったり、そのプロジェクトの人気度だったり、自分が抱えているプロジェクトとのスケジュールの兼ね合いだったりで、そのプロジェクトができるという保証はないのです。

なので、このプロジェクトがやってみたい!と希望を出していても、叶うか叶わないかは、本当にタイミングとご縁かと思います。

②スケジュール管理が困難
アドバイザリー業務の場合、経理や監査と違って、いつ忙しくなるというスケジュールが読みにくいです。プロジェクトにより様々なので、自分が忙しくても、周りは忙しくなかったり、その逆も然り。
場合によっては、ずーっと繁忙期が途切れなかったり、逆に長い期間暇になったり。。。
また、いくつものプロジェクトを自分の裁量で選ぶところもあって、
その組み合わせ方が難しかったりします。
例えば、週40時間の仕事を確保しなくてはならない場合、30時間の工数が派生予定のProject Aと10時間の工数が発生予定のProject Bを獲得したとしましょう。

うまくいけば、40時間の仕事時間は確保できるのですが、Project Aが遅延していて、クライアント側から情報が届かない。なので、仕事時間に空白ができてしまう、なんてことも発生するわけです。

それを防ぐために、工数20時間予定のProject Cも取得したとしましょう。こちらも、うまい具合に仕事のタイミングが分散されれば良いのですが、たまたま、今週はAもBもCも同じタイミングで情報が届いた。
しかも、AもBも急ぎで。なんて時には、非常に厳しいものがあるのです。

なので、ワークライフバランスを整えるのが、なかなか難しい現状があります。

③バックオフィスの仕事の好きな人には不向きかも
アドバイザリーは、プロジェクトによって違いがあるものの、
クライアントと寄り添って仕事をするので、外部とのコミュニケーションが多く発生します。
会社の実態を知り、どんなアプローチをとるべきかを把握するため、会社にインタビューを行ったり、また、聞いた内容でどのようなアクションが必要となるのかを報告したりします。
なので、人前で話す、説明するという現場に多く立ち会うことになります。
人前で話すのが好き、全く抵抗がないという方にとっては、全く問題ないと思いますが、もし、人前で話すのが苦痛、できれば自分のデスクに向かって仕事をしたいというタイプの人には向いていないかもしれません。
また、ある程度のレベルになると、営業活動をし、自分で顧客を獲得することが求められる場合もあります。そういった意味でも、営業のバックグラウンドがある人は、向いているのではないか、と個人的に思うわけです。

一般事業会社への転職

メリット
①自分の興味のある分野に特化できる
一般事業会社に転職する際のメリットとして、まず1つが、自分の興味のある会社、業界を選んで転職活動ができるという点があると思います。例えば、ファッションが好きなら、ファッション系の会社を探す、といったことが自分のコントロールでできます。

②会計基準、言語を選べる
会社選びの際に、その会社がどの会計基準をもとにしているのか、また日本語で仕事をするのか、英語なのか、といった点も一般事業会社への転職の際には自分で決めることができます。USCPAを取ったのだから、USGAAPに実際に触れてみたいという方は、USGAAPを導入している会社を選ぶことだってできます。

③給与が比較的高くなりやすい傾向もある
一般事業会社への転職で求められるのは、まず、USCPAということよりも、前職の経験というところがあるかと思います。そのため、経理のバックグラウンドがある場合は、キャリアアップという形で、給与が前職より高くなる傾向があるように思います。(もちろん、応募する会社によりますが。)

デメリット
①経理経験が重視される傾向にある
一般事業会社への転職となると、前述したとおり、USCPAを持っているかということよりも、会計系の実務経験の有無の方が重要視されていると思います。USCPAは、あくまで合ったらプラス的な考え方です。なので、エントリーレベルとして転職するということであれば、ありなのかもしれません。もし、まだUSCPAを取得する前であるのであれば、勉強する前の早い段階で、経験を積むという意味で、転職するという考え方もあるのではないかと思います。

②会社を選ばないと給与も落ちる
求人票などを見てもらうとわかりやすと思うのですが、一般事業会社では、その業界、その企業によって、同じスキルが求められていても給与が大きく違います。なので、会社によっては、給与が下がるということも考えられます。反対に大きく上がるという可能性もあり!あなたのとって、なにを軸に仕事選びをするかがじゅうようになってくるとおもいます。給料なのか、やりたいことなのか、その他の福利厚生なのか。

まとめ

今回はUSCPA取得後の転職先、監査法人か一般事業会社かについてお話ししました。それぞれ、いろんなメリット、デメリットがあります。あくまで、これは、わたし個人の意見なので、他にも色々な見方ができるかと思います。また、監査法人、一般事業会社と一言に言っても、それぞれの会社で違いはありますし、各自の性格や経験によっても変わってくると思います。なので、一意見として、これから転職を考えている方にとって、すこしでも役立つ情報になったのであれば幸いです。

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